「しゃれた移民」風ファッション写真に批判続出、ハンガリー

欧州に必死の思いでたどり着こうとする移民や難民の姿から着想を得たファッション写真が8日、ソーシャルメディアで広範な怒りを巻き起こし、ハンガリー人写真家が、自分のウェブサイトから掲載した写真を削除するところまで追い込まれた。

ノルベルト・バクサ(Norbert Baksa)氏の「Der Migrant(移民)」シリーズの1枚に写ったモデルは、前が大きくはだけたシャツを官能的に身にまとい、頭にスカーフを巻き、ハンガリーが移民流入を防ぐため国境に立てたのと同じような鉄条網のわきで、自撮りのポーズをしている。

別のモノクロ写真には、地面に座りフェンスの一部をつかんだ1人の女性が、遠くをうつろに見つめている。スエードのロングブーツと華やかな黒のサテン地のジャケットを身に着けているようにみえる。

ツィッター(Twitter)には、「うんざりする悪趣味なキャンペーン」、 「芸術が暴れ出した」「まったく胸が悪くなるよ」などの批判が寄せられた。

■写真家「異なる角度から状況を見てほしかった」

女性誌コスモポリタン(Cosmopolitan)、エル(Elle)、男性誌プレイボーイ(Playboy)などに作品が特集されているバクサ氏は批判を受け、ウェブサイトに掲載した写真を48時間以内に取り下げた。

同氏は自身のツイッターの声明で、批判を受け入れたように見えたが、「この写真の狙いは、まさに人々に、この状況を異なる角度から見て、異なった視点から判断してもらうことだった」と付け加えている。

バクサ氏はAFPの取材に、第2次世界大戦(World War II)以来最悪の欧州移民危機について、メディアの報道を「不完全」と批判していた。

「事態は非常に曖昧で、わたしたちはこの曖昧さを(写真で)表現したかった。惨めだが同時にとても美しい人、こんな状況にもかかわらず高級服を身につけスマートフォンを所有している人をだ」

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